海外FXの入出金方法に対し、日本の金融庁は規制を強めています。
そのため、オンライン決済サービスのネッテラーやスクリルが海外FXの入出金に利用できなくなるなど、不便になっています。
この記事では、日本人の多くが利用しているオンライン決済サービス「Paypal(ペイパル)」で入出金可能な海外FX業者と、海外FXで使える入出金方法について説明します。
Paypalで入出金に対応している海外FX業者
Paypalは、新規登録・年会費が無料なだけでなく、日本円でのショッピングや個人間送金も無料のオンライン決済サービスです。
また、銀行への引き出し手数料や海外送金手数料なども格安なため、日本人を含め世界中で多く利用されています。
Paypalが利用できる店やサービスは世界中で1,800万以上あり、海外FX業者のいくつかでもPaypalで入出金ができたことがあります。
Paypalによる入出金は、入出金反映のスピードが速く、手数料も安いため、とても便利でした。
ところが、2016年以降に金融庁による規制が強化され、ネッテラーやスクリルなどのオンライン決済サービスが次々と海外FXで利用できなくなり、Paypalも徐々に利用できなくなっていきました。
日本人向けのサポートが充実している海外FX業者の中では、FxProが最近までPaypalを利用した入出金に対応していましたが、現在では利用できません。
FxProの公式WebサイトにはPaypalによる入出金が可能なように書かれていますが、実際にはエラーとなります。
ピーク時には、主要海外FX業者のうち20社以上でPaypalによる入出金が可能でしたが、2020年1月時点では、Paypalによる入出金に対応している海外FX業者は見当たらないのが現状です。
海外FXで使える入出金方法
金融庁の圧力などにより、海外FXにおいてPaypalなどのオンライン決済サービスが利用できなくなっているため、その他の入出金方法を選択する必要があります。
海外FXではPaypal以外にもいくつかの入出金方法があり、海外FX業者によって利用できる入出金方法は異なります。
海外FXで使える主な入出金方法は、クレジットカード・海外銀行送金・国内銀行送金・オンラインウォレット・仮想通貨などです。
クレジットカード
クレジットカードによる海外FXへの入出金のしくみは、クレジットカードの「ショッピング枠」を用いて入金し、ショッピングのキャンセル処理をすることにより出金します。
そのため、クレジットカードの出金限度額は、入金した金額までとなります。
また、クレジットカードとそれ以外の方法で入金した場合、出金はクレジットカードが常に優先されます。
クレジットカードによる入出金は手数料が無料で、即座に口座に反映されるため、とても便利です。
多くの主要海外FX業者がクレジットカードによる入出金に対応していますが、そのほとんどがVISAもしくはMasterCardのみ利用可能で、その他のブランドを使うことができるのはごく稀です。
マネーロンダリング防止の観点から、クレジットカードによる海外FXの入出金は規制が強まっており、今後は利用できなくなる、もしくは利用条件が厳しくなる可能性もあります。
海外銀行送金
海外銀行送金は、ほとんどの海外FX業者が利用でき、例えばPaypalで入金した後、Paypalによる出金ができなくなった場合でも、海外銀行送金を使えば出金が可能です。
海外銀行送金による海外FXへの入出金は、手数料が数千円以上必要な上、着金までの期間が数日~1週間以上かかることもあるため、他の入出金方法がどうしても使えない場合の最後の手段と考えた方がよいです。
国内銀行送金
国内銀行送金は、海外FX業者が指定する日本国内の銀行に振込して入金、または出金する方法です。
国内銀行送金は、海外銀行送金と比較して手数料が数百円程度と安く、着金までの期間も1営業日以内のため、有利ですが、Paypalと同様に金融庁による規制のため、利用できる海外FX業者は減少傾向にあります。
オンラインウォレット
オンラインウォレットは「電子財布」の意味で、オンラインウォレットを利用した入出金のしくみはPaypalと似ています。
海外FXで最近よく使われるオンラインウォレットは、bitwalletやSTICPAYなどです。
特に、bitwalletは入出金手数料が無料で、銀行口座への出金手数料も一律824円と格安で、スピーディーです。
これらのオンラインウォレットの口座開設や口座維持にかかる費用は、Paypalと同じく無料です。
bitwalletやSTICPAYは、Paypalに変わる便利な海外FXの入出金方法として2017年ごろから多くの海外FX業者が採用しはじめましたが、これらのサービスも規制が強まっています。
例えば、XMではbitwalletによる出金に特に制限が設けられていませんでしたが、2019年6月より「bitwalletからの出金限度額は入金した金額まで」とルール変更されています。
仮想通貨
仮想通貨による入出金ができる海外FX業者は限られており、そのほとんどがビットコインによる入出金にのみ対応しています。
ビットコインウォレットのビットコインを海外FX業者に送金する方法で、手数料が安いのが特徴です。
ただし、ビットコインの価格は大きく変動することがあるため、注意が必要です。
2019年はビットコインの価格が比較的落ち着いていましたが、絶えず相場が変動しているため、少し余裕をもって入出金しましょう。
また、海外FX口座からビットコインを出金する限度額は、入金した金額までです。
全ての入出金方法において、必ず海外FX口座の名義と、入出金する口座の名義を同一のものにしましょう。
これは、マネーロンダリング防止のためで、名義が異なると本人確認ができないことから厳しく判断されます。
もし口座の名義が異なると、入出金が大幅に遅れ、トレードチャンスを逃すことにつながります。
まとめ
Paypalで入出金可能な海外FX業者と、海外FXで使える入出金方法について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- Paypalで入出金可能な海外FX業者はない
- Paypal以外にも、多くの海外FXへの入出金方法が金融庁の規制により制限されている
- クレジットカードや海外銀行送金、bitwalletなどが多くの海外FX業者で利用可能だが、今後制限がかけられる可能性もある
ネッテラーやスクリルに続き、Paypalによる海外FXの入出金に対しても金融庁の規制がかけられ、日本人サポートのある主要海外FX業者のうち、Paypalが利用可能な業者はなくなりました。
Paypalに代わって便利な入出金方法として登場したbitwalletなどのオンラインウォレットに対しても、徐々に規制がかけられています。
ほぼ規制がない海外FXへの入出金方法は海外銀行送金ですが、手数料の高さと着金までの期間の長さがネックです。
今後、さらに規制が強くなることも予想されますが、全く新しい海外FXへの入出金方法が登場する可能性もあるため、最新の情報を得ることが大事です。