FXトレードで勝率を上げるために、アメリカの景気の動向を探るのはとても有効です。
チャートを見るだけでは勝率が上がらないかたは、先行指標として優秀なISM製造業景況指数をトレードに活かすと良いかもしれません。
この記事では、ISM製造業景況指数の意味とFXへの影響、トレードへの活かし方について説明します。
ISM製造業景況指数の意味とFXへの影響、トレードへの活かし方
- 全米供給管理協会(ISM)が発表する景況指標
ISM製造業景況指数は、アメリカ国内製造業の購買担当者に新規受注や在庫・生産・雇用・入荷状況などの項目をアンケートし、その調査結果をもとに算出します。
ISM製造業景況指数と同様に、購買担当者に調査するPMI指数というものもあります。
PMI指数はマークイットが発表しますが、先行指標という意味でISM製造業景況指数の方がより重要です。
ISM製造業景況指数は、毎月の第3営業日に発表されます。
同時期に米国雇用統計が発表されるため、そちらとも併せて注目すべきでしょう。
ISM製造業景況指数は景況感を0~100の数値で表し、50ポイントを上回れば景況感が良く、下回れば景況感が悪いと判断します。
2023年2月に発表された2023年1月のISM製造業景況指数は47.4ポイントで50ポイントを下回ったため、やや悪いと判断されます。
2021年~2022年にかけ50ポイントを上回ってきましたが、2022年11月以降は連続して50ポイントを下回っているため、アメリカ経済の落ち込みを先行指標として示し続けています。
ISM製造業景況指数が調査する製造業の数は約350社で、購買担当者へのアンケート調査をもとに作成します。
アンケート項目は、新規受注・生産・雇用・入荷遅延(配送時間)・在庫の5項目で、それぞれ「良くなっている」「変わらない」「悪くなっている」を選択します。
良くなっているが1ポイント、変わらないが0.5ポイント、悪くなっているが0ポイントで、それらを新規受注が30%・生産が25%・雇用が20%・入荷遅延(配送時間)が15%・在庫が10%の比率とした荷重計算で算出されます。
ISM製造業景況指数は主に米ドルに影響を与え、米ドルとの通貨ペアのFXトレードを行う際の参考になります。
2023年はしばらく50ポイントを下回る展開が予測されますが、予想した数値よりも結果が上回ると、製造業に回復の兆しが見られるということとなり、米ドルが強くなる可能性があります。
まとめ
ISM製造業景況指数の意味とFXへの影響、トレードへの活かし方について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- ISM製造業景況指数は、毎月第3営業日に全米供給管理協会(ISM)が発表する景況指標
- 数値が50ポイントを上回ると景況感が良く、下回ると景況感が悪いと判断できる
- ISM製造業景況指数をもとに、米ドルの通貨ペアのFXトレードに活かすことが可能
ISM製造業景況指数は、毎月第3営業日に全米供給管理協会(ISM)が発表する景況指標で、FXトレードをする際の先行指標として優秀です。
アメリカ製造業の購買担当者にアンケートを行い、製造業の現場の声から景況感を探ります。
2022年末ごろからISM製造業景況指数がポイントを下回り続けているため、米ドルが今後弱くなっていくのか、注目されます。