FX投資には国内FXと海外FXがあり、それぞれメリットやデメリットがあります。
多くのかたが国内FXを利用するでしょうが、海外FXにはボーナスが豪華・ハイレバレッジでトレードできるなどの魅力がありますが、デメリットを理解して利用しないと、とても危険です。
この記事では、海外FXのデメリットや利用する際の注意点、海外FXがおすすめできないと言われる理由について説明します。
海外FXのデメリットや利用する際の注意点
海外FXとは、国内のFX会社ではなく海外のFX会社で口座を開設し、トレードすることです。
公式Webサイトが日本語表記でも、海外に拠点を置き、日本の金融庁からライセンスを与えられていないFX会社でトレードする場合は、海外FXとなります。
海外のFX会社が日本人に投資の勧誘をすることは原則として認められていませんが、日本人が自分の意思で公式Webサイト等を通じて海外FXを行うことは禁じられてはいないため、多くの日本人が海外FXを行っています。
海外FXは国内FXとは異なるルールで行われるため、多くのメリットとデメリットがあります。
海外FXのデメリットと注意点を知ることで、安全に利用することができます。
スプレッドが広く変動制
FX会社や口座タイプ等により異なりますが、海外FXは国内FXと比較するとスプレッドが広く、固定制ではなく変動制を採用していることが多いです。
スプレッドはそのまま取引手数料となるため、トレード回数が多くなるほど、大きな負担となります。
また、スプレッドが変動することは、特にFX初心者にとってはトレードが難しくなるため、注意が必要です。
ハイレバレッジのトレード
国内FXが最大25倍までしかレバレッジをかけることができないのに対し、海外FXではレバレッジの上限がとても高く、最大数百倍～数千倍までかけることができるFX会社まであります。
これは、少ない金額で大きく稼ぐことができるメリットがある反面、口座資金を一気に失ってしまうリスクがあるため、諸刃の剣と言えるでしょう。
多くの海外FX会社が追証なしのゼロカットシステムを採用していますが、その場合でも口座内の資金は全て失います。
また、海外FXで過去にゼロカットシステムが適用されず、追証を請求されたというケースも存在するため、注意が必要です。
出金遅延や出金拒否
海外FXで特に多いトラブルが、出金遅延や出金拒否など、出金に関することです。
出金遅延や出金拒否の原因は様々あり、利用者側が海外FXのルールを理解していないことや規約をよく読んでいない場合や、FX会社側の問題など多岐にわたるため、対策が難しいです。
海外FXで出金する場合、入金方法と同じでなければならない、クレジットカード出金が他の出金方法に優先される、出金方法によっては出金完了まで1週間～1か月以上かかることがあるなど、海外FX特有のルールや常識を知っておきましょう。
日本語サポートを受けることができない場合がある
海外FXでは、満足な日本語サポートを受けることができない場合があります。
公式Webサイトは日本語で記載されていても日本人が常駐しているとは限らず、日本語以外の言語ができないかたにはハードルが高いです。
また、国内FXでは電話サポートやチャットなどでリアルタイムに質問できますが、海外FXではメール対応が中心なため、困ったときに日本語で質問することができないことがあります。
税制上不利
国内FXと海外FXでは、税制上のしくみが異なります。
国内FXは申告分離課税で、税率が一律約20％で損失を3年間繰り越しできるなど優遇されているのに対し、海外FXは雑所得の総合課税となり、大きな利益を稼いでも累進課税で相応の税金を支払うことになります。
また、国内FXでは税金を簡単に計算でき、FX会社から通知されることがあるのに対し、海外FXでは自分で損益計算書等を取り寄せる必要があり、納税を怠ると追徴課税を課せられることもあるため、注意しましょう。
海外FXがおすすめできないと言われる理由
海外FXは、上記のように多くのリスクがありますが、海外FXで多くの利益を上げているかたが多いのも事実です。
海外FXがおすすめできないその理由は、国内FXよりも簡単に稼げるという誤解に基づくものが多いと考えられます。
海外FXは上記のとおりスプレッドの広さやハイレバレッジトレードのリスクがあり、出金トラブルが多いにも関わらず日本語サポートを受けることが難しい場合があります。
さらに、税金のしくみまで考えて海外FXを利用しないと、利益の多くを失ってしまうことになりかねません。
それに加え、海外FXでは詐欺業者が多く存在します。
詐欺業者は、最初から資金を集めることを目的としており、出金しようとしても出金拒否されます。
詐欺業者の見分け方は、FX会社の運用実績やSNS等の口コミ、金融ライセンスの有無です。
日本人トレーダーが多く利用し、日本語の口コミがインターネット上に多く見られるFX会社は安心できます。
詐欺業者でない場合でも、海外FXの入出金は制約が多く、特に出金トラブルは絶えません。
クレジットカードで入金した場合、出金はクレジットカードが優先され、しかも入金額が出金の上限というのはマネーロンダリング対策として必要ですが、クレジットカード出金が数週間以上かかることもあります。
銀行送金を利用する場合でも、海外銀行送金だと出金手数料が数千円かかり、出金まで数週間かかることもあるなど、こちらもトラブルの要因となります。
国内FXでは日本の金融庁が定めたルールで出金処理が行われるため、出金トラブルの可能性はとても低いです。
その他にも、海外FXではロット制限、レバレッジ制限、スキャルピング制限、予告なしの口座凍結、突然のルール変更（特に入出金方法）、あいまいな基準や表現など、海外FX特有の注意点が多くあるため、FX初心者にはおすすめできませんし、簡単に稼げるということもありません。
まとめ
海外FXのデメリットや利用する際の注意点、海外FXがおすすめできないと言われる理由について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 海外FXにはスプレッドが広い、ハイレバレッジのリスク、出金トラブル、日本語サポートの弱さ、税制上不利などのデメリットがある
- 海外FXで簡単に稼げると考えるのは危険
- FX初心者は国内FXを利用した方が無難
豊富なボーナスやハイレバレッジのトレードなど、海外FXには多くの魅力がありますが、スプレッドが広い、ハイレバレッジのトレードによる損失、出金遅延や出金拒否、日本語サポートを受けられないことがある、税制上不利などのデメリットが伴います。
そのため、FX初心者が安易な気持ちで海外FXをはじめるのは危険です。
また、簡単に稼げそうだという理由で海外FXを利用するのは、おすすめできません。
