BOEは「Bank of England」の略語で、イギリスの中央銀行として景気の安定や経済政策の支援を行うイングランド銀行のことです。
欧州の景気の動向を見る上で、ユーロ経済圏の指針を示すECB(欧州中央銀行)は有名ですが、BOEも欧州の有力国の一つで独自通貨のポンドを持っているイギリスの金融政策を行っているという意味で同様に高い注目を集めます。
この記事では、2024年のBOE開催時期(スケジュール)と注目ポイントについて説明します。
2024年のBOE開催時期(スケジュール)と注目ポイント
BOEは、1年に8回開催される金融政策委員会において、政策金利などイギリスの金融政策を発表します。
2024年のBOEにおける金融政策委員会は、2月1日・3月21日・5月9日・6月20日・8月1日・9月19日・11月7日・12月19日に開催されます。
2024年のBOEの開催時期は、FOMCやECBの後のスケジュールとなっているため、アメリカや欧州の金融政策を見た後でBOEを参考にすることにより、投資に役立てることが可能です。
BOEは、2021年12月から2023年8月まで、14会合連続で利上げを行っていました。
インフレ目標を2.0%以内に抑制することが目標で、その結果、政策金利が5.25%にまで引き上げられました。
その後、9月から3会合連続で政策金利は据え置きとなっています。
2024年のBOEの注目ポイントは、政策金利が利下げの方向に動くか否かです。
FOMCやECBは、2024年に利下げを2~3回程度行うと予測されているのに対し、BOEは異なった見解も見られます。
2023年12月の金融政策委員会においても、9人中6人の委員が据え置きを主張したのに対し、3人の委員はさらなる政策金利の引き上げを提唱しました。
その理由として、イギリスの経済は依然としてインフレ状況にあり、中東情勢などもあるためさらにインフレのリスクが高まるという見方です。
注目の一つが、2023年11月に、女性として4人目のメンバーとなるサラ・ブリーデン氏が副総裁となったことで、その発言には注意が向けられます。
金融政策委員会の発言ではないですが、サラ・ブリーデン氏は講演で、高インフレリスクに対応するために政策金利を現行の5.25%から7%にまで上げざるをえない可能性について指摘しました。
今後もウクライナや中東情勢が不安定なことは予測され、イギリスの労働市場の逼迫、失業率の増加などの問題も抱えているため、イギリスの国内外の事情に注目しつつ、BOEの金融政策委員会の発表を参考にしましょう。
まとめ
2024年のBOE開催時期(スケジュール)と注目ポイントについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- BOEはイングランド銀行のことで、年8回開催される金融政策委員会においてイギリスの金融政策の方針を決定する
- 2023年12月で5.25%まで政策金利が上昇した後、据え置かれている
- 2024年は政策金利がさらに引き上げられる可能性があり、注目されている
BOEの金融政策委員会は年8回開催され、イギリスの金融政策の方針を決定する重要な会合です。
特に政策金利の動向は世界的に注目され、14会合連続で5.25%まで利上げが行われた後、3会合連続で据え置かれています。
イギリスは2024年にもインフレリスクが継続するとの見方があり、さらなる利上げがあるのかが注目されています。