XMで利益が出ている人は、どんな税金がかかるのか、またどのように確定申告は必要になのか気になる人が多いと思います。
海外FXは国内FXと税金の種類が異なり、利益額によっては確定申告が必要になります。
そこで・・・
XMで得た利益は税金上どのような扱いになるか
XMの利益にかかる税率は?
確定申告が必要になるのはどんな人か
どう確定申告したらよいか
これらをまとめましたので、参考にしていただければと思います。
XMで出た利益にかかる税金
まず、XMは海外FXの扱いになりますので、税金上は総合課税で「雑所得」となります。
給与所得や事業所得などと合算した後に、所得に応じた税率が課税されるという意味
雑所得は他の所得と合算された後、所得に応じて最大で所得税45%、住民税10%で合計55%の税率がかかります。
利益の55%が税金で取られるというのはとんでもない話ですよね。
発生した利益を調子に乗って全部使ってしまった人などは、後で税金に苦しみ、中には税金で破産してしまう人もいます。。
ただし・・
ご存知の通り、日本の税率は累進課税ですので、最高税率がかかる人はかなり高所得の人で、ごくわずかです。
一般的なサラリーマン(年収300万円-1,000万円)の場合には所得税10%-23%、住民税は一律10%ですので、実際の税率は20%-33%となる人がほとんどでしょう。
国内FXは申告分離課税で一律20%
一方、日本では国内FXと海外FXでは税金の扱いが異なり、DMM FXやSBIFXトレードなど国内のFX業者の場合は申告分離課税で税率は一律20%となります。
(2037年までは「復興特別所得税」が課され、税率は20.315%となります)
他の所得とは合算せずに、FXの損益のみを所得として計算して課税するという意味
申告分離課税ですが、株のように源泉徴収をして確定申告不要とするしくみがないため、利益が出た場合には原則確定申告が必要となります。
海外FXは雑所得となるので、税率が最大55%となるのと比較するとかなり低く抑えられ、計算も分離課税で簡単なので税金上は海外FXよりも国内FXの方が有利になっています。
海外FXは日本の金融庁の認可を受けていない業者なので、金融庁が規制しているレバレッジを超えて取引が可能になっているのですが、税金については逆に不利になってしまうんですね。
この辺りはなんとかしてほしいですが、金融庁のルールの外で営業しているので、仕方ないのかもしれません。
XMトレーダーで確定申告が必要になる人
- 給与所得者(サラリーマン):利益が20万円超
- その他の人:利益が38万円超
XMで確定申告が必要になる人は、利益が出ている人でかつ給与所得者(サラリーマン)なら利益が20万円超、その他の人なら利益が38万円超となっている人です。
上述した通り、XMでの利益は雑所得という扱いになりますので、給与所得者で20万円以上、その他の人で38万円以上の所得が発生している場合は申告の対象となります。
必要経費を利益から差し引くことができる
なお、FXの場合、書籍代やセミナー代、EAの取得費用等が必要経費として認められる場合があり、必要経費は利益から差し引くことができます。
経費を差し引いた結果、所得(利益)が20万円または38万円を下回る場合は申告不要となりますが、その場合領収書等を保管して万が一税務調査が入った場合には説明できるようにしておく必要があります。
年間取引報告書と必要経費の領収書等はまとめて保管しておくようにしましょう。
利益が20万円または38万円を超えていない人は申告不要となりますので、安心してください。
他に雑所得がある場合・・
アフィリエイト、転売など、FX以外に雑所得がある場合には、合算して20万円・38万円を超えると確定申告が必要となりますので、他に雑所得がある人は注意が必要です。
なお、確定申告をしなければばれないと考えて放置していると、収めるはずだった税金のほかに無申告加算税や重加算税などペナルティが課せられます。
ペナルティはかなり大きく、本来の税金よりもずっと多くの金額を支払うはめにもなりますので、放置は絶対に避けましょう。
XMで発生した利益の確定申告の方法
続いて、具体的にどのように確定申告をするのか見ていきましょう。
XMで発生した利益を確定申告するには、XMや取引のあった他の海外FXブローカーで年間取引報告書を取得した上で、利益額を雑所得として確定申告時に申告をします。
- XMの年間取引報告書の取得
- 雑所得として申告
XMの年間取引報告書の取得
XMで年間取引報告書は発行されませんが、ツールのMT4・MT5で年間の損益を確認することができ、ダウンロードもできるのでこれが年間取引報告書になります。
まずMT4にログインをして、メイン画面のツールボックスから口座履歴を選択します。
口座履歴の画面内で右クリックすると、「期間指定..」が表示されますので選択します。
すると、期間の設定画面になりますので、開始を対象年の1月1日、終了を対象年の12月31日に設定します。
2019年であれば、開始を「2019/1/1」、終了を「2019/12/31」とする。
設定すると、対象期間の取引履歴の一覧が表示されますので、再度右クリックをしてメニューから「レポート」>「HTML(Internet Explorer)」を選択します。
すると、HTML形式でレポートを保存することができ、これが年間取引報告書の代わりになります。
レポートの最下部に表示される「Closed P/L」の項目の金額が年間の損益で申告に使います。
XMでの損益は雑所得となりますので、給与所得者の場合は20万円、その他の人の場合は38万円を超えた場合は確定申告が必要となります。
また、XMに限らず海外FXの損益は合算して計算する必要があります。
XM以外の海外FXブローカーで損益が発生している場合は、あわせて年間の取引報告書を取得して申告するようにしましょう。
雑所得として申告
年間取引報告書が取得できたら、確定申告時に記載されている損益を記入して確定申告の書類を作成します。
確定申告は、eTAXや印刷して書面を提出するなどいくつか方法がありますが、基本的には国税庁の確定申告書等作成コーナーのWebサイトから行います。
画面の指示に従って、必要な項目等を入力し、雑所得の項目(雑所得(その他))で損益を入力します。
雑所得(その他)の入力画面では、「個人年金」と「上記以外(報酬等)」という項目がありますので、「上記以外(報酬等)」に入力していきます。
種目、支払者の名称・住所などを入力する項目がありますので、以下のように入力をします。
種目:証拠金取引
名称:Tradexfin Limited.
場所:F20, 1st Floor, Eden Plaza, Eden Island, Seychelles
収入金額:海外FXの利益額を入力
必要経費:経費を入力
源泉徴収額税:入力不要
必要経費にはFXの勉強に使用した書籍やセミナー費用、EAの費用などが計上可能です。
一般的には利益を生むために必要となったお金を経費計上でき、領収書を保管しておく必要があります。
取引に使用しているPCやデスク、チェアなども経費計上可能ですが、その場合は使用割合を按分(FXに使用している割合を計算してその分だけ計上)して申告する必要があります。
確定申告時点ではどんなものでも経費に入れて申告すること自体は可能ですが、税務調査で利益と関係ないと判断されると、追徴等の対象となる可能性があります。
税務署や税理士によっても判断がわかれることがありますので、不明点は税務署や税理士に確認しましょう。
各項目を入力して雑所得の入力が完了したら、その後も画面指示に従って確定申告書作りを進めていきます。
e-TAXの人はオンライン申請で、郵送の人は入力後に完成した書類を郵送することで確定申告完了です。
決められた税金を納めればXMでの税金の支払いは完了です。
(還付がある人もいます。)
文章にすると長いですが、年間の取引報告書の取得ができれば、確定申告時に雑所得の金額を入力するだけなのでとても簡単です。
その他の項目に関しても、給与明細や源泉徴収票があれば簡単に入力・申告できます。
確定申告と聞くと面倒に感じますが、手間自体はそれほど大変ではありません。
確定申告に慣れていない人は国税庁の確定申告書等作成コーナーご利用ガイドを見たり、税務署の確定申告サポートもありますので、最寄りの税務署に行って聞いてみてください。
まとめ
XMの税金や確定申告について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- XMや海外FX業者は雑所得として課税される
- 利益が20万円or38万円を超える場合は確定申告が必要
- XMでは年間の損益をレポートで出して確定申告する
XMをはじめとした海外FXの利益は、雑所得として総合課税の対象になります。
雑所得は給与所得者(サラリーマン)であれば20万円超、その他の人は38万円超であれば申告対象となりますので、利益から経費を差し引いた所得が20万円または38万円を超えている人は確定申告が必要となります。
確定申告では雑所得としてXMでの年間の利益を申告する必要があり、そのために年間取引報告書が必要になります。
XMでは年間取引報告書という形で報告書は発行されませんが、その年の損益をレポートで出すことができますので、そちらを確定申告に使用できます。
確定申告は面倒に感じますが、慣れれば作業量としては大したことなくそれほど面倒ではありません。
逆に確定申告をしないでいると、重加算税など重いペナルティの対象となるため、XMで出た利益はしっかりと申告しておきましょう。