FXや仮想通貨などに利用できるチャートツールで、特に高性能でよく使われているのがTrading Viewです。
Trading Viewは、スマホアプリでもブラウザ版とほぼ同等の能力を持っているのが特徴です。
この記事では、Trading Viewのスマホアプリの主な機能、銘柄を表示する方法、インジケーターを表示する方法、Trading Viewのスマホアプリでできないこと、ブラウザ版との違いを紹介します。
Trading Viewのスマホアプリの主な機能
Trading Viewのスマホアプリは、iOS版とAndroid版があるため、ほとんどのかたがApp StoreもしくはGoogle Playより無料でインストールできます。
そして、Trading Viewのスマホアプリでは、ブラウザ版のほとんどのインジケーターや描画ツールなどを利用可能です。
Trading Viewのスマホアプリは、ブラウザ版のアカウントが自動的に同期するのが特徴です。
通常、FX業者やツール開発業者のチャートツールにおいて、スマホアプリとブラウザ版とは連動していないため、インジケーターや描画ツールなどは共有されず、別途設定する必要があります。
それに対し、Trading Viewはクラウド上で管理されているため、ブラウザ版で設定した内容がスマホアプリにも反映されるため、とても便利です。
また、アラート機能も同様に同期されるため、パソコンを起動しない状態でも、スマホアプリでシグナル通知を受け取ることが可能です。
シグナル通知を受け取る方法は、プッシュ通知・Eメール・SMSなどがあり、トレードのチャンスを逃しません。
スマホアプリは、どうしてもブラウザ版より画面が小さいため、複数のチャートを開くと見えづらい欠点がありますが、タップするだけで一つのチャートと分割チャートを簡単に切り替えることができます。
Trading Viewのスマホアプリで銘柄を表示する方法
Trading Viewのスマホアプリを起動すると、初期の銘柄リスト(ウォッチリスト)が一覧で表示されます。
ログインしない状態でも、銘柄を確認することは可能ですが、そのままでは記録が残らないため、左上のアイコンをタップし、Trading Viewのユーザー名(またはメールアドレス)とパスワードを入力してログインしましょう。
ログイン後に表示される銘柄は、スマホアプリでアカウントを作成したかたは、初期の銘柄リストがそのまま表示されます。
ブラウザ版ですでにアカウントを作成して利用しているかたは、ブラウザ版で使用している銘柄リストが自動的に同期され、表示されます。
Trading Viewのスマホアプリでは、FXの通貨ペア、仮想通貨、NYダウ、日経平均225、CFDなど多くの銘柄を表示することが可能です。
銘柄を表示するには、ウォッチリストで表示したい銘柄チャートをタップしましょう。
銘柄リストの並べ替えや追加は、右上のアイコンをタップすることにより可能です。
表示された銘柄のチャート画面は、ブラウザ版と同じボタンの配列ですが、画面が小さいため全てのボタンを表示することができませんが、スライドすることにより利用できます。
Trading Viewのスマホアプリで銘柄は、複数の銘柄を表示することができるのが大きなメリットです。
例えば、FXの通貨ペアと株価指数を同時に表示し、画面をいちいち切り替えることなく比較しながらトレードできます。
有料プランにアップグレードすると、何千もある銘柄から特定の銘柄を抽出するフィルタリング機能を、より便利に利用可能です。
Trading Viewのスマホアプリでインジケーターを表示する方法
Trading Viewのスマホアプリでは、ブラウザ版と同様に100種類以上のインジケーターを利用できます。
インジケーターは、ツールバーより「インジケーター」ボタンをタップすることで表示されます。
表示されたインジケーターは、各種数値や色などの設定を変更できます。
一度に表示できるインジケーターの数は、プランにより異なります。
無料プランのBASICだとチャートごとに最大3個までしかインジケーターが表示できません。
有料プランにアップグレードすると、チャートごとにPROで最大5個、PRO+で最大10個、PREMIUMで最大25個までインジケーターが表示できるようになります。
Trading Viewのスマホアプリでできないこと、ブラウザ版との違い
Trading Viewのスマホアプリはとても高性能で、他のチャートツールと比較すると非常に優れています。
また、ブラウザ版と比較してもほぼ同様のパフォーマンスを得ることができます。
しかし、スマホアプリでできないことや、ブラウザ版に比べると劣っていることもあります。
注文パネルから注文できない
Trading Viewのブラウザ版では、3社のみですがFX会社と連携することにより、チャート画面から直接注文することができます。
しかし、スマホアプリは上記のFX会社と連携できず、注文パネル自体が表示されません。
そのため、スマホで注文したい場合は、Trading View以外のツールをインストールするなどし、Trading Viewは分析のみに使うことになるため、注意しましょう。
板情報の閲覧
ブラウザ版と異なり、スマホアプリでは板情報が表示されません。
板情報を普段利用しないかたには関係ありませんが、板情報がトレードに必須のかたは、注意が必要です。
ホットリストの表示
ブラウザ版では出来高増加ランキングや値上がり率ランキングなど、9種類のランキングが表示されますが、スマホアプリでは表示されません。
色別のウォッチリストが利用できない
ブラウザ版では、ウォッチリストが色別にできるため、銘柄を簡単に区分けすることが可能ですが、スマホアプリにはこの機能がありません。
これらの他にも、Trading Viewにはブラウザ版と比較して多くの制限がありますが、当初は対応していなかった公開チャットが後に実装されるなど、スマホアプリの性能はアップデートごとにブラウザ版に近づいています。
まとめ
Trading Viewのスマホアプリの主な機能、銘柄を表示する方法、インジケーターを表示する方法、Trading Viewのスマホアプリでできないこと、ブラウザ版との違いについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- Trading Viewのスマホアプリはブラウザ版に近い高性能
- スマホアプリでは銘柄やインジケーターなどを簡単に表示できる
- 直接注文できないなどスマホアプリにはいくつかの制約がある
Trading Viewのスマホアプリはとても高性能で、ブラウザ版で使うことができるインジケーターなどの多くの機能が利用できます。
また、ブラウザ版とスマホアプリが自動的に同期されるため、とても便利です。
銘柄やチャートやインジケーターを表示する方法は簡単で、アイコンを数回タップするだけで、重ねて表示したり複数表示したりできます。
スマホアプリには、ブラウザ版と比べると実装されていない機能があります。
注文パネルからの直接注文や板情報の閲覧、ホットリストの表示などはできませんが、アップデートごとにスマホアプリの性能は向上しているため、より使いやすく進化すると考えられます。