日本では新年度を迎える4月には、FX(為替)において4月のアノマリーを活用すると良い場面があります。
アノマリーとは、通常の投資の法則や理論からは説明できない現象を指しますが、テクニカル分析やファンダメンタルズと同様に重視するかたも多く、FXなどの投資において参考になります。
この記事では、FX(為替)の4月のアノマリーと相場傾向、狙い目の通貨ペアについて紹介します。
FX(為替)の4月のアノマリーと相場傾向、狙い目の通貨ペア
FX(為替)の4月のアノマリーはいくつかあり、相場がどのように動くのかに関して様々な傾向があります。
まず、 日本の相場格言で「4月高、こいのぼり天井」という言葉があります。
これは、新年度に入って新規資金が流入し、5月の初旬、こいのぼりの時期までに相場が上昇するというものです。
明確な根拠はありませんが、アメリカで確定申告の時期と重なることも合わせて考えると、根拠として成立しそうです。
そのため、日本の新年度に合わせて外貨投資が増加し、それに伴い円安になると予想され、米ドル円が陽線になりやすいと考えられます。
とはいえ、過去10年を振り返ると、4月の米ドル円の相場傾向は陽線・陰線いずれも半分程度に発生しており、あまり参考にはならないかもしれません。
もう少し細かく分析すると、4月初旬に限れば米ドル円に陽線が多く発生しています。
その後、月末になるとゴールデンウィークが近づくこともあり、スワップ狙いでポジションを持ち越すトレーダーが多いことから、円高になる傾向は見て取れます。
4月末にはドル円が暴落するというアノマリーもあり、相場が閑散とする時期に欧米をはじめとした高金利の通貨とのスワップ狙いのトレーダーが多くなると、その可能性はありそうです。
いずれにせよ、4月はやや過熱気味に相場が推移することが多く、ボラティリティが高いため、米ドル円のような人気の高い通貨ペアは大きく稼ぐチャンスが大きいと同時にリスクも高いです。
金融緩和策に関し、日米でも方向性が異なると、FX(為替)にも関わってくるためFOMCの発表にも注意が必要で、5月のFOMCでアメリカが利下げを決行する可能性があることも、相場が荒れる根拠になるでしょう。
その他にも、ポンド円とカナダ米ドルの通貨ペアで陽線になりやすいというアノマリーがあります。
明確な根拠はありませんが、過去の傾向として参考程度にすると良いでしょう。
また、より細かく見ると、4月8日~10日にかけて豪ドル関連の通貨ペアが、4月8日~9日にかけてニュージーランド関連の通貨ペアが陽線になりやすいというアノマリーがあります。
地理的に近く、南半球の資源国であるという共通点が関係しているのかもしれません。
さらに参考程度に、キリスト教徒が多いアメリカで、イースターがある4月は経済活動が活発化しやすいというアノマリーもあり、実際にニューヨークダウやS&P500などは高い確率で上昇しています。
2024年に入って、アメリカ株が非常に好調に推移していることと合わせて考えると、4月までその傾向が継続することは十分にありえます。
まとめ
FX(為替)の4月のアノマリーと相場傾向、狙い目の通貨ペアについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- FX(為替)の4月のアノマリーは、日本の新年度に合わせ円安になりやすい
- 4月は初旬に陽線となりやすく、それが5月初旬まで続く見方と4月下旬に暴落する見方とがある
- ポンド円とカナダ米ドルは陽線になりやすく、豪ドル関連やニュージーランド関連の通貨ペアも狙い目
FX(為替)の4月のアノマリーは、様々な見方があり相場が大きく動く可能性が高いですが、総じて円安になりやすいとは言えそうです。
その根拠として、日本が新年度に突入することに伴う外貨の流入、アメリカの確定申告、ゴールデンウィーク期間中のスワップ狙いなどがあります。
米ドル円の通貨ペアは狙い目ですがリスクも高く、その他にポンド円とカナダ米ドルは陽線になりやいことや、豪ドル関連やニュージーランド関連の通貨ペアで短期トレードで稼げることなどを活用しましょう。