XMに限らず、FXでは取引後に損失が膨らみ、必要証拠金が一定割合を下回るとロスカットによってポジションが強制決済されます。
ロスカットによって損失が一定程度で済むのですが、一方で強制的にポジションが決済されると相場の反転や利益の機会を逃すことにもなり、トレーダーとしてはしっかりコントロールしていかないといけません。
XMのロスカット水準はどれくらいなのか、またロスカットのもとになる必要証拠金や証拠金維持率の計算はどのようになっているのか、気になる人は多いと思いますので、本ページで紹介していきます。
ロスカットルールを理解していると、トレードの戦略や選択肢もぐっと広がりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
XMのロスカット水準
- XMのロスカット水準は20%
- 証拠金維持率が20%を下回るとポジションが強制決済される
まず、XMのロスカット水準は20%になっており、証拠金維持率が20%を下回るとロスカットで強制的にポジションが決済されます。
海外FXの会社としては平均的な水準で、国内FXに慣れている人だとロスカット水準は驚くほど低く、多少相場変動で損失が出てもロスカットされずにトレードを継続できます。
XMの証拠金維持率の計算方法
続いて、ロスカットの判定に用いる証拠金維持率について見ていきましょう。
証拠金維持率とは、必要証拠金に対する有効証拠金の割合で以下の計算式で算出され、口座残高、クレジット(ボーナス)、含み損益の合計が必要証拠金に対してどれくらいあるかを表しています。
証拠金維持率=(口座残高+クレジット(ボーナス)+含み損益)÷必要証拠金
証拠金維持率には含み損益も含まれますので、複数ポジションを持っている時には値動きにより変化して、損失が膨らむほど維持率が下がっていくことがわかります。
証拠金維持率は、取引ツールで口座残高などと一緒に表示されるので、自分で計算する必要はなくすぐに確認することができます。
MT4の画面では「ツールボックス」の残高に表示されていて、以下の画像では13,141%が証拠金維持率ということがわかります。
XMのロスカット水準を他社と比較
ロスカット水準を主要な海外FX業者と比較すると以下のようになります。
▼海外FX業者のロスカット水準比較
会社名 | ロスカット水準 |
---|---|
XM | 20% |
TitanFX | 20% |
HotForex | 20% |
GEMFOREX | 20% |
AXIORY | 20% |
LAND-FX | 20% |
ロスカット水準は各社20%で横並びになっており、XMも変わりません。
一方、国内FXと比較すると以下のようになっています。
▼XMと国内FX業者のロスカット水準比較
会社名 | ロスカット水準 |
---|---|
XM | 20% |
DMM FX | 50% |
SBI FXトレード | 50% |
GMOクリック証券 | 50% |
マネースクウェア・ジャパン | 80% |
ひまわりFX | 100% |
みんなのFX | 100% |
日本国内のFXでは規制の影響もあり、50%から100%のロスカット水準が多い状況となっています。
ロスカットは投資家保護のためにあるものですが、強制決済をされるのでトレードが制限されることにもなり、「保護」と「制限」の2つの面があります。
- ロスカット水準が高い:早めにロスカットされるがトレードの自由度は低い
- ロスカット水準が低い:相場が反転する機会が増えるが、損失がさらに膨らむ可能性もある
ロスカット水準が高いほど損失は一定額までですみますが、トレードの自由度は低くなります。
ロスカット水準が低いほど相場が反転する機会が増えますが、損失がさらに膨らむ可能性もあります。
どちらが良いかは人によって異なると思いますが、海外FXの方が自由で自己責任が強い制度設計になっているといえます。
海外FXは必要証拠金が少ない=ロスカットされづらい
なお、ロスカットラインは必要証拠金を計算に使用しているため、必要証拠金が多いほどロスカットもされやすくなります。
必要証拠金はレバレッジによって決まり、XMは最大888倍のレバレッジで取引でき、規制で25倍までの国内FX業者とは大きく差があり、XMの必要証拠金は国内FXの40分の1くらいですみます。
仮にドル円(110円)を1万通貨分ポジションを持つ場合、必要証拠金は以下になります。
- XM:約1,238円
- 国内FX:44,000円
さらに、このポジションがロスカットされるのは必要証拠金が以下になった時です。
(国内FXのロスカット水準が50%の場合)
- XM:約248円
- 国内FX:22,000円
同じ金額を入金し同じポジションを取っていて、これだけロスカットラインに違いが出ます。
このようにロスカットラインはロスカット水準だけでなく、レバレッジに大きく影響を受けることがわかります。
そもそも必要な証拠金が全然変わってくるので、現実的には海外FXの場合は入金をほとんどしないか取引量を増やしていくことになると思いますが、海外FXの資金効率がいかに良いかがわかると思います。
XMに追証はある?
ロスカットラインが高い方が安心する人もいるかもしれませんが、相場が急変した時には追証の有無が安全性に大きく関わってきます。
XMをはじめ海外FXの多くの会社では損失がふくらんで口座残高がマイナスになっても、マイナス分はFX会社が補填してくれるので損失は口座に入金した額に限られます。
このしくみをゼロカットといい、XMをはじめとした海外FXの大きなメリットです。
FXは相場が大きく動いた時ほど、思ったように決済ができなくなり、損失が大きく膨らむことが多いです。
そのような場合はロスカット水準も大きく割り込んで決済することになり、決済した結果口座残高がマイナスになることがあります。
海外FXならマイナスが出ても損失が補填されるので、口座残高以上に損失が出ることはありません。
国内FXには追証がある
国内FXはロスカット水準が高めでも、相場急変時に決済ができずに残高がマイナスになることがあります。
その場合には追加で証拠金(追証)を入れる必要があり、追証を入れるまではFX会社に借金をしていることになります。
規約や注意事項などにも、以下のような記載がされているのを見たことがある人も多いと思います。
- ロスカットは確実ではなく相場の状況によってはロスカットできない、ロスカットが遅れる場合があります。
- 相場の急な変動時は入金した証拠金以上の損失が発生する場合があります。
追証が原因で人生が崩壊するトレーダーもいますので、追証がない海外FXのメリットは計り知れません。
追証がない海外FXなら、安心してハイレバレッジでトレードすることができますね。
まとめ
XMのロスカット水準や必要証拠金の計算方法について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- XMのロスカット水準は20%
- 海外FX会社の多くはロスカット水準が20%程度になっている
- 国内FX会社は50%から100%くらいのロスカット水準が多い
XMのロスカット水準は20%になっていて、他の海外FX会社とほぼ同じ水準になっています。
国内FXでは50%から100%が主流なので、国内FXをしている人から見るとXMはロスカットされづらいと感じるでしょう。
必要証拠金が1万円のポジションを持っている場合、証拠金が2,000円を切ると強制的にポジションが決済されることになります。
XMは最高レバレッジが888倍になっていて、必要証拠金自体が少なくなっているので、同じポジションを持った時にロスカットされる水準(必要証拠金額)はとても低くなります。
取引の自由度が高く、資金効率もとても良くなりますが、その分目一杯までポジションを持つとわずかな値動きでも大きな損失を抱えることになります。
ゼロカットがあるので入金額以上の損失がない点は安心ですが、自己責任となるので、自分の取れるリスクを把握してリスク管理をしっかりしていきたいですね。
ロスカットは投資家保護のためにされるものですが、その分予定外の強制決済となることもあります。
XMをはじめ海外FXはロスカットされづらいので、ロスカットを気にすることなくトレードしたい人に向いているといえます。