XMは、最大レバレッジが888倍までかけることができるなどを理由に、日本人にとても人気の高い海外FX業者です。
一方で、「XMのスプレッドは広いから、損なのではないか」との口コミがあることから、XMの利用を控えるかたもいます。
この記事では、XMのスプレッドは広いかどうかを、他の国内外のFX業者との比較やXMの口座ごとの平均スプレッドを通じて検証します。
XMのスプレッドは広い?口座ごとの平均スプレッド
国内の大手FX業者と比較すると、XMのスプレッドは明らかに広いです。
それだけでなく、他の海外FX業者と比較しても、XMのスプレッドの方が広いケースが多いです。
しかし、ただ単にスプレッドが広いから損をする、というわけではありません。
なぜなら、XMはNDD(ノン・ディーリング・デスク)方式を採用しているためです。
国内FX業者のほとんどおよび、海外FX業者のいくつかは、顧客と金融機関の間にディーリグ・デスクを置くDD方式を採用しています。
つまり、あなたが注文したトレードが直接インターバンクに流れるわけではなく、取引内容が不透明です。
DD方式では顧客の利益とFX業者との利益が相反するため、スプレッドが狭くても経営が成り立ちます。
ところが、XMのようにNDD方式を採用していると、ある程度スプレッドを広くしておかないと、経営が成り立ちません。
そのため、XMのスプレッドが広いのは、当然ともいえます。
また、XMはNDD方式を採用している他の海外FX業者よりスプレッドが広い場合もありますが、それはXMが新規口座開設ボーナスや入金ボーナスを行っているためです。
他の海外FX業者でスプレッドが非常に低い、例えばTradeviewなどでは、スプレッドが狭い代わりに入金ボーナスなどのプロモーションがありません。
そのため、XMのスプレッドが広いからといって、一概に損とは言えません。
口座ごとの平均スプレッド
XMの口座タイプは、スタンダード口座・マイクロ口座・ZERO口座(ゼロ口座)の3種類あり、スプレッドの広さが異なります。
これらのうち、スタンダード口座とマイクロ口座のスプレッドは同じで、スプレッドは広い代わりに、取引手数料が必要ありません。
それに対し、ZERO口座はスプレッドがとても狭く、通貨ペアによってはゼロになることがある反面、トレードごとに取引手数料が発生します。
ZERO口座の取引手数料は、100米ドルのトレードごとに5米ドルです。
ZERO口座は取引手数料が固定されているため、スキャルピングに有利です。
また、スタンダード口座とマイクロ口座の平均スプレッドが1.8pips(USD/JPNの場合)ですが、ZERO口座は0.1pips(USD/JPNの場合)となるため、ほぼゼロです。
ZERO口座は最低入金額が100米ドル必要で、レバレッジが最大500倍にまで制限されますが、スプレッドの狭さを重視するかたには適した口座です。
XMは最大八つまで口座を開設できるため、ZERO口座と他の口座を使い分ける方法もあります。
XMのスプレッド他社との比較
XMと国内FX業者との比較
まずは、XMのスプレッドと、国内の大手FX業者の一つ、GMOクリック証券(以下、GMO)のスプレッドとを、主要3通貨ペアで比較しましょう。
GMOは、国内でも屈指の低スプレッドを提供している業者のためです。
通貨ペア | XMの平均スプレッド | GMOの平均スプレッド |
---|---|---|
USD/JPN | 1.8pips | 0.3pips |
EUR/USD | 1.7pips | 0.4pips |
EUR/JPN | 2.6pips | 0.5pips |
※XMはスタンダード口座とマイクロ口座の平均スプレッド
つまり、XMのスプレッドの方が、GMOより4~6倍広いです。
他の主要通貨ペアにおいても、少なくとも2倍以上の開きがあります。
ただし、GMOを含めた国内FX業者はDD方式のため、注文が約定されないことや、損を広げるスリップページを発生させる、ストップ狩りを行うなどの可能性があります。
これは、トレーダー達が狭いスプレッドで利益を上げすぎると、FX業者にとっては損失が膨らむためです。
また、国内FX業者は、スキャルピングが事実上禁止されており、スキャルピングで勝ちすぎると口座が凍結されることもあります。
一方、XMのようにNDD方式を採用していると、トレーダーの利益はXMの利益とは無関係です。
XMの利益は、スプレッドなどの手数料のみのためです。
むしろ、XMでトレーダーが利益を得た場合、継続してXMを利用し続けることにより、XMとトレーダーがWin-Winの関係になることもあります。
ちなみに、XMのZERO口座の場合はGMOよりも狭いスプレッドを採用していますが、別途、取引手数料が上乗せされるため、注意しましょう。
XMと他の海外FX業者との比較
次に、XMのスプレッドと、XM以外で日本人に人気の高い海外FX業者のTITANFX・AXIORYのスプレッドを比較します。
TITANFX・AXIORYともに、海外FX業者の中で特に狭いスプレッドを採用しており、日本語サポートも充実しています。
手数料なしのXMのスタンダード口座・マイクロ口座と、TITANFXのスタンダード口座、AXIORYのスタンダード口座における主要通貨ペアのスプレッドを比較します。
通貨ペア | XM | TITANFX | AXIORY |
---|---|---|---|
USD/JPN | 1.8pips | 1.3pips | 1.5pips |
EUR/USD | 1.7pips | 1.2pips | 1.3pips |
EUR/JPN | 2.6pips | 1.7pips | 1.7pips |
TITANFX・AXIORYともに、GMOほどではないにせよ、XMよりもスプレッドが狭いです。
特に、TITANFXのスプレッドの狭さは際立っていますが、XMのZERO口座とTITANFXのブレード口座とは、手数料を含めるとほぼ同水準のコストです。
AXIORYもスプレッドが狭く、特にナノスプレッド口座ではXMのZERO口座と同等の狭さのスプレッドを採用しています。
ただし、XMには豊富なキャッシュバックがある反面、TITANFX・AXIORYには入金ボーナスやキャッシュバックがありません。
まとめ
XMの口座ごとの平均スプレッドと、他のFX業者とのスプレッドの比較について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- XMはNDD方式を採用しているため、DD方式の国内FX業者と比較するとスプレッドが広い
- XMと同様にNDD方式を採用している海外FX業者と比較しても、XMのスプレッドは若干広め
- XMのZERO口座はスプレッドが狭い反面、トレードの際に別途、手数料が必要
XMのスプレッドは、国内FX業者だけでなく、海外FX業者と比較しても広いことが多いです。
特に、国内FX業者と比較するとスプレッドが数倍広いですが、これは国内FX業者の多くがDD方式なのに対し、XMがNDD方式を採用しているためです。
また、海外FX業者でNDD方式を採用しているTITANFX・AXIORYなどはXMよりもスプレッドが狭いこともありますが、その反面、入金ボーナスやキャッシュバックなどがないため、XMの方が損とは言い切れません。
XMでスプレッドの狭さを生かしたトレードをするには、ZERO口座を開設するとよいですが、トレードに際してスプレッド分の手数料以外にも別途、取引手数料が必要となります。