MACDは、日本語に訳すと移動平均収束拡散法の略で、移動平均の値動きを図るオシレーター系のインジケーターです。
Trading ViewでMACDを表示することが可能で、チャート上ではなく、サブチャートに表示されます。
この記事では、Trading ViewのMACD表示方法と設定の仕方および、Trading ViewのMACD活用方法と売買シグナルについて紹介します。
Trading ViewのMACD表示方法と設定の仕方
Trading ViewでMACDを表示するには、まずチャート画面上部の「インジケーター」をクリックし、出現したインジケーター検索画面から「MACD」を検索します。
検索すると、数種類のMACDが表示されますが、普通のMACDを選択し、クリックしましょう。
その後、チャートの下部にサブチャートとして、MACDが表示されます。
Trading Viewではインジケーターに対するインジケーターも表示でき、例えばRSIをすでに表示しており、そのRSIの数値に対してMACDを表示させることも可能です。
MACDの数値や期間などを変更したい場合は、MACDを右クリックし、「設定」のアイコンをクリックします。
そこで、平均する期間の長さやスタイルなど、各種変更が可能です。
初期状態では、短期EMAが12、長期EMAが26、移動平均期間が9となっています。
画面では、それぞれ短期EMAが「Fast Length」、長期EMAが「Slow Length」、移動平均期間が「Signal Smoothing」と表記されています。
EMAとは「指数平滑移動平均線」の略で、通常の移動平均線よりも直近の価格を重視した平均値となっています。
Trading ViewのMACD活用方法と売買シグナル
MACDは、移動平均を利用し、さらに精度の高い分析を行うために開発されたツールです。
Trading Viewでは、精緻な分析を行うことができるように、MACDライン・シグナル・ヒストグラムを三つの図表で構成されます。
MACDラインとシグナルは折れ線グラフ、ヒストグラムは棒グラフで、ゼロラインより上か下かで色分けされています。
- MACDライン=短期EMA-長期EMA
- シグナル=MACDラインの単純移動平均化
- ヒストグラム=MACDライン-シグナル
これらをもとに、ゴールデンクロスやデッドクロスを探し、売買シグナルを発見するのが基本的なMACDの使い方です。
一般的な使い方は、ゼロラインより下でゴールデンクロス、つまりMACDラインがシグナルを上回る、またはゼロラインより上でデッドクロス、つまりMACDラインがシグナルを下回るポイントが売買シグナルです。
また、二つのラインが同時に上抜けると上昇トレンド、下抜けると下降トレンドという見方もできます。
Trading View には「MACDストラテジー」が内蔵されており、売買シグナルとして活用できます。
インジケーターから「内蔵」タブを選択し、MACDストラテジーを検索しましょう。
すると、チャートに矢印が表示されます。
買いシグナルは青色の「↑」、売りシグナルは赤色の「↓」がメインウインドウのローソク足に直接表示され、売買の参考になります。
下部に表示されたMACDと矢印とを照らし合わせることで、MACDをもとに売買シグナルが表示されていることが確認できます。
まとめ
Trading ViewのMACD表示方法と設定の仕方および、Trading ViewのMACD活用方法と売買シグナルについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- Trading ViewのMACDは、メインのチャートの下に、サブチャートとして表示される
- MACDを右クリックし、期間などを簡単に変更できる
- 内蔵のMACDストラテジーを利用すると売買シグナルがわかりやすい
Trading Viewでは、簡単な操作でMACDを表示し、また設定を変更することが可能です。
ゴールデンクロスやデッドクロスを見極めるのによく利用されるMACDですが、Trading Viewには、より売買シグナルを簡単に発見しやすいように、MACDストラテジーという機能が内蔵されています。
MACDストラテジーを利用すると、ローソク足のチャート上に、買いサインや売りサインが矢印で表示されます。
MACDはとても便利ですが、万能ではないため、他のインジケーターと併用することで、より勝率が上がります。