ボリンジャーバンドは、1980年代にジョン・ボリンジャーが考案したインジケーターです。
平均線に対する偏差、つまりボリンジャーバンドの線の内側に価格がおさまる確率を示し、チャートのトレンドや変化の目安、方向や反転を知るための指標になります。
1σで約68%、2σで約95%、3σで約99%の確率で範囲内におさまります。
この記事では、Trading Viewのボリンジャーバンド表示方法と設定の仕方、Trading Viewのボリンジャーバンド活用方法と売買への活かし方を紹介します。
Trading Viewのボリンジャーバンド表示方法と設定の仕方
Trading Viewでボリンジャーバンドを表示するために、まずはTrading Viewにログインし、チャートを表示します。
画面上部の「~」のアイコンをクリックし、検索画面で「ボリンジャーバンド」もしくは「BB」と検索しましょう。
いくつかの種類のボリンジャーバンドが表示されますが、最初は内蔵されているボリンジャーバンドを選ぶべきです。
すると、チャート上にボリンジャーバンドが表示されます。
デフォルトで表示されるボリンジャーバンドは、±2σで20移動平均です。
ボリンジャーバンドの設定を変更するには、ボリンジャーバンドの任意の部分を右クリックし、「設定」をクリックします。
ポップアップで表示された画面で、各種設定の変更が可能です。
「期間」は平均値を算出するローソク足の本数です。
例えば、日足で2週間分のローソク足の平均値を算出したい場合は、期間の数値を14に変更しましょう。
「ソース」はローソク足のどの位置において平均値を算出するかで、デフォルトでは「終値」となっています。
「標準偏差」は表示するボリンジャーバンドのσ値で、標準では2σですが、1σや3σに変更することが可能です。
さらに、「スタイル」タブよりボリンジャーバンドの色や線の幅なども変更できます。
Trading Viewのボリンジャーバンド活用方法と売買への活かし方
ボリンジャーバンドは標準偏差、つまりデータの散らばり具合を表し、本来は統計学で良く使われます。
これをトレードで活用するには、相場にトレンドが発生しているか、それともレンジ相場かにより異なります。
上昇トレンドの時は買い、下降トレンドの場合は売りの順張りで行い、レンジ相場の場合は逆張りでボリンジャーバンドを活用しましょう。
まずは、Trading Viewでボリンジャーバンドを表示させますが、標準の2σのままで問題ないでしょう。
ボリンジャーバンドの他のインジケーターはなくても問題ありませんが、トレンドの流れを知るためにMACDなどを補助的に表示させても良いでしょう。
相場にトレンドが発生している時は、利益が大きい反面、トレンドの発生時期をつかむことや、売買シグナルの発見にコツが必要です。
トレンドは地政学的要因や要人発表など、ファンダメンタルの要因で発生することがあるため、ニュースやネット情報には目を光らせましょう。
チャート上でトレンドを知る方法はいくつかありますが、買いシグナルとしては移動平均線が上昇している、ボリンジャーバンドが閉じた状態から開きはじめる、価格が移動平均線にタッチした後に切り返して上昇する、ローソク足が連続してプラスのバンドウォーク状態になっている、などです。
売りシグナルの場合は、移動平均線が下降している、ボリンジャーバンドが閉じた状態から開きはじめる、価格が移動平均線にタッチした後に切り返して下降する、ローソク足が連続してマイナス、などです
買いポジションを決済するポイントは、2σに到達したポイントが良いでしょう。
なぜなら、価格が2σを超える可能性は約5%しかないためです。
売りポジションを決済するポイントは同様に、-2σに到達したポイントです。
トレンドが発生している時は、基本的に順張りの考え方ですが、レンジ相場の場合は、逆張りです。
移動平均線の傾きがなだらかで、2σと-2σの間で価格が推移しているレンジ相場の場合、2σで売り、-2σで買いを繰り返すと、利益を得ることが可能です。
トレンド相場は売買シグナルが多く、有効なトレード方法のように思われますが、トレード当たりの収益が少なく、レンジ相場はいずれトレンド相場に移行することなどから、あまりおすすめできません。
トレンド相場で逆張りを使う方法もありますが、こちらも2σを抜ける可能性もあり、ボリンジャーバンドの使い方としてはおすすめではありません。
特に、相場にはインジケーターのサインどおりに進まない「ダマシ」が存在し、逆張りは特にダマシに引っかかりやすいため、順張りで行いましょう。
ただし、損切りは確実に設定しておきましょう。
上記の方法に慣れてきたら、より勝率を高めるために、Trading Viewで簡単に表示できるインジケーター、例えばエリオット波動などを同時に使うと良いです。
複数のインジケーターで売買シグナルが重なると、よりダマシに引っかかりにくくなるためです。
まとめ
Trading Viewのボリンジャーバンド表示方法と設定の仕方、Trading Viewのボリンジャーバンド活用方法と売買への活かし方について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- ボリンジャーバンドはデータの散らばり具合を表す標準偏差を意味する
- ボリンジャーバンドは標準で20移動平均、2σに設定されているが、設定で変更可能
- ボリンジャーバンドを活用するには、トレンド相場で順張りで行うのがおすすめ
ジョン・ボリンジャーが考案したボリンジャーバンドは、統計学で良く用いられる標準偏差をFXなどのトレードに応用したインジケーターです。
Trading Viewにはボリンジャーバンドが内蔵されており、簡単に表示や設定の変更ができます。
標準では移動平均20、2σに設定されていますが、任意の期間や標準偏差、色や線などを変更可能です。
ボリンジャーバンドを活用するには、トレンド相場で順張りで行うのが有効なため、売買ポイントをうまく発見しましょう。