ロスカットルールはFX業者によって違うため、各業者のロスカットルールを理解しておくことは大事です。
日本語に対応している海外FX業者のTradeviewは、他のFX業者と比較して厳しめのロスカットルールを設けています。
この記事では、Tradeviewのロスカットルールと注意点、Tradeviewの必要証拠金・証拠金維持率の計算方法について説明します。
Tradeviewのロスカットルールと注意点
FX業者は、相場が急変した場合などに備え、証拠金維持率がロスカット基準を下回った場合、全ての未決済建玉を自動的に反対売買するロスカットルールを設けています。
ロスカットルールは、ユーザーの損失の拡大を防ぐのが目的です。
ロスカットルールがあることにより、ユーザーは最低限の資金が残される可能性が高まるため、安心してトレードに集中できます。
ロスカット基準はFX業者により異なり、高いと早めに強制的に決済されるため損失が最小限に抑えることができ、低いとリスクが高い反面、稼ぐチャンスが増えます。
Tradeviewのロスカットルールは、証拠金維持率が100%を下回った場合に発動します。
証拠金維持率とは、必要証拠金に対する有効証拠金額の割合です。
Tradeviewのロスカットルール
Tradeviewのロスカットルールは、やや厳しめに設定されています。
Tradeviewのロスカットルールを国内のFX業者と比較すると、多くの国内FX業者はロスカットルールが証拠金維持率が50%~100%を下回った場合となっており、あまり変わらない場合が多いです。
ただし、Tradeviewには追証なしのゼロカットシステムがあるのに対し、国内FX業者には追証が発生します。
追証とは「追加証拠金」のことで、預けている資金以上に損失が発生した場合に追加で入金する必要があります。
国内FX業者は金融庁の定めにより、追加証拠金の支払いが義務づけられています。
それに対し、海外FX業者のTradeviewは金融庁による規制が適用されないため、追証なしのゼロカットシステムが働きます。
ゼロカットシステムは、預けている資金がマイナスになっても口座残高がゼロにリセットされるため、追加で証拠金を支払う必要がなくなります。
また、国内FX業者ではレバレッジが最大で2倍までとなっているのに対し、Tradeviewはデフォルトでも100倍となっており、そもそも比較対象として基準が大きく異なっています。
Tradeviewのロスカットの注意点
次に、Tradeviewのロスカットルールを、Tradeviewと同様に追証なしのゼロカットシステムを採用している海外FX業者と比較します。
すると、AXIORYが20%、XMが20%、GemForexが20%、LAND-FXが30%、iFOREXが0%と、いずれもTradeviewと比較して大幅に低いロスカット基準となっています。
ロスカット基準が低いこれらの海外FX業者では、証拠金維持率が下がってもギリギリまで強制ロスカットされないため、ハイリスクなトレードになりがちです。
Tradeviewはロスカット基準が100%で、さらに追証なしのゼロカットシステムも働くため、顧客資金の安全性を何よりも大事にしています。
逆に言えば、簡単にロスカットされてしまうため、ボラティリティの激しい相場で大きく稼ぐには不向きとも言えます。
Tradeviewで強制ロスカットされないためには、証拠金維持率を高めるために余裕を持った資金を口座に入れておくことが大事です。
また、逆指値を入れておくことで、強制ロスカットを防ぐこともできます。
他の海外FX業者では、証拠金維持率が一定以下になった際に、マージンコールが発生します。
国内FX業者ではマージンコール中は新規注文ができないなどの制限がありますが、海外FX業者のマージンコールは単なる警告です。
とはいえ、マージンコールにより、相場の急変を知り、対策を取ることができます。
ところが、Tradeviewにはマージンコールがありません。
警告なしに、いきなりロスカットが発生することも多くあるため、注意が必要です。
Tradeviewの必要証拠金・証拠金維持率の計算方法
Tradeviewの必要証拠金の計算方法は、以下の式で求められます。
- 必要証拠金=ポジションサイズ÷レバレッジ倍率
ポジションサイズは、取引ロット数×1ロットあたりの通貨量のことです。
レバレッジを高くすると必要証拠金を低く抑えることができます。
Tradeviewのレバレッジ倍率はデフォルトで100倍、変更申請をすることにより最大で500倍にまで高めることが可能です。
レバレッジを高めることはリスクも高まりますが、強制ロスカットにかからずにトレードするためにうまく活用しましょう。
次に、Tradeviewの証拠金維持率の計算方法は、以下の式で求められます。
- 証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金×100
有効証拠金とは取引に利用可能な証拠金の総額を指し、口座残高とポジションの含み損益の和です。
有効証拠金は、口座残高に余剰金を入れておくか、ポジションで含み益がある場合に高くなります。
逆に、ポジションがマイナスとなり、口座残高があまり多くない場合には、証拠金維持率が100%をすぐに下回ってしまう可能性があるため、追加で口座に入金するか、早めにポジションを決済するか判断しましょう。
まとめ
Tradeviewのロスカットルールと注意点、Tradeviewの必要証拠金・証拠金維持率の計算方法について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- Tradeviewのロスカットルールは証拠金維持率が100%を下回った場合に発生する
- Tradeviewは他のFX業者と比較して厳しめのロスカットルールを採用している
- Tradeviewの証拠金維持率は、有効証拠金÷必要証拠金×100で求められる
Tradeviewでは、証拠金維持率が100%を下回った場合に強制ロスカットされ、他のFX業者と比較すると厳しめのロスカットルールを採用しています。
国内FX業者ではTradeviewと同様に100%に設定しているケースがありますが、追証が発生することやレバレッジ倍率に大きな開きがあるため、比較対象としては基準が違いすぎます。
XMやAXIORY、GemForex、LAND-FX、iFOREXなど、追証なしのゼロカットシステムをTradeviewと同様に採用し、日本人に人気のある海外FX業者では、ロスカット基準が20%前後と、Tradeviewよりも緩いロスカットルールとなっています。
Tradeviewの必要証拠金は、必要証拠金=ポジションサイズ÷レバレッジ倍率、証拠金維持は、証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金×100、の計算方法で求めることができます。