海外FXは違法？海外FXの法的な位置づけと危険性

海外FXを利用する日本人が増えてきました。

ここで気になるのが、そもそも海外FXは日本の法律で禁止されているのではないか、金融庁はどのように判断しているのか、ということでしょう。

そこでこの記事では、海外FXは違法？海外FXの法的な位置づけと危険性、金融庁に無登録の金融会社を利用するデメリット・注意点について説明します。

海外FXは違法？海外FXの法的な位置づけと危険性

海外FXは合法か違法かを判断するために、外国証券業者に関する法律第3条を参照します。

同法によると、「外国証券業者が国内にある者を相手に証券取引行為を行う場合には、国内に支店等の営業拠点を設け、監督当局の登録を受けなければなりません。」とあります。

つまり、海外FX会社が日本国内にいるトレーダーを相手にしたトレードを行うには、金融庁など監督官庁の登録を得る必要がある、と読み取れます。

ただし、海外FX会社が「勧誘」や「勧誘に類する行為」をしない限り、トレードは可能となっています。

つまり、海外FX会社が積極的に日本に在住するトレーダーに対して広告や宣伝、説明会、その他勧誘と見られる行動を取らない限り、原則として海外FXに違法性はありません。

海外FX会社の公式Webサイトが日本語表記になっているのは勧誘に相当するのではないかについては、法的にややグレーな部分がありますが、海外在住の日本人向けの宣伝との言い訳ができるため、問題ないと解釈されます。

そのため、日本在住の日本人トレーダーが、日本の金融庁に未登録の海外FX会社で海外FXを行っても、法的に問題はなく、何らかの罪に問われたり、資金を没収されたりすることはありません。

ただし、海外FXには国内FXにはないリスクがあり、詐欺業者も多く紛れ込んでいるため、注意が必要です。

また、金融庁による解釈が今後変化し、規制がより厳しくなる可能性も否定できません。

もちろん、トレーダー側がマネーローンダリング目的など、違法なトレードを行った場合には罪に問われたり、資金を失ったりすることにつながります。

金融庁に無登録の金融会社を利用するデメリット・注意点

金融庁は、無登録の海外FX会社を含む金融会社に対し、利用しないようにと警告を発しています。

これは、今から十数年前に無登録の海外金融会社が日本人向けにサービスを開始し、その中に多くの詐欺業者や運営が不安定な業者が含まれていたためです。

海外FX会社の中には、日本の金融庁のライセンスを得ようとした時期もありましたが、レバレッジ規制が厳しすぎるなどの理由により、多くが断念しています。

そのため、現在日本人トレーダーが利用する海外FX会社のほとんどが、金融庁の登録を受けていません。

金融庁からの警告等により、日本在住者に向けた積極的な勧誘はできなくなっていますが、ブログやSNSを通じて間接的に勧誘するケースなどにより、海外FXの利用者は増えています。

それらの勧誘の中には、マルチ商法を行ったり、高い会費を要求されるコミュニティやセミナーの参加を求められたり、使えないツールを売りつけられたり等のトラブルは絶えないため、注意が必要です。

また、日本の金融ライセンスがなくても、海外の金融ライセンスがあるかどうか、その金融ライセンスは信頼性が高いかも、確認が必要です。

金融ライセンスがない、もしくは信頼性が低い海外FX会社の場合、突然サイトが閉鎖したり、経営破綻したり、正当な理由なく出金拒否されたりすることがあるためです。

さらに、日本語サポートサービスが万全であることも、何かトラブルが起きた場合に安心できます。

まとめ

海外FXは違法？海外FXの法的な位置づけと危険性、金融庁に無登録の金融会社を利用するデメリット・注意点について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

海外FXを日本在住の日本人が行うことに関しては、違法性はありません。

海外FX会社の多くが日本の金融庁に登録されていないことや、金融庁が海外金融会社からの勧誘に対して警告を発していることから、海外FXは違法ではないかと懸念されるかたもいますが、罪に問われることはないため、安心してトレードできます。

ただし、金融ライセンスを所持していない詐欺業者や、海外FXをブログやSNS等により勧誘し、金銭をだましとられるなどの被害も多く報告されているため、注意が必要です。