海外FXをはじめるにあたり、信頼性の高い金融ライセンスを取得し、信託保全を導入している海外FX業者を選ぶことが大事です。
この記事では、海外FXにおけるライセンスの重要性、信頼性の高い金融ライセンス国、海外FX業者の金融ライセンスの種類、信託保全を導入している海外FX業者についてまとめました。
海外FXにおけるライセンスの重要性と信頼性の高い金融ライセンス国
金融ライセンス取得の有無は、FX業者の信頼性の基準を知る上で、大きなウエイトを占めます。
そのため、ライセンスを取得していない海外FX業者の信頼性は低く、口座開設は避けた方が無難です。
金融ライセンスは、各国の金融監督機関が、FX業者などの金融機関に対し認可することで、日本においては金融庁が認可を行っています。
- 業者の資金力
- リスク管理体制
- 信託保全の導入
- 顧客に対する基準の提示
取得の条件が厳しく、信頼性の高い金融ライセンス国は、イギリスやキプロス、ニュージーランドなどです。
イギリスのFCA(英国金融行動監視機構)は、イングランド中央銀行が2012年に設立し、世界トップクラスの信頼性を誇ります。
キプロスのCySEC(キプロス証券取引委員会)は、金融ライセンスの発行に厳しい基準を設けていることで有名です。
以前は、多くのCySECの金融ライセンスを取得した海外FX業者を日本人が利用できていましたが、現在では日本の金融庁からの圧力等により、利用できなくなっているため注意が必要です。
ニュージーランドのFMA(ニュージーランド金融市場庁)は、以前は金融ライセンスの取得基準が緩かったのですが、2014年より厳格な基準で金融ライセンスを取り扱うようになり、安全性および信頼性が高くなっています。
海外FX業者の金融ライセンス一覧
海外FX業者の金融ライセンスは世界中にたくさんありますが、日本人が利用できない、もしくは利用できなくなったものもあります。
日本人向けサービスが充実している海外FX業者が取得している金融ライセンス
日本人が利用可能で、日本人向けサービスが充実している海外FX業者が取得している金融ライセンスは、以下のとおりです。
セーシェルFSA
セーシェルFSAは、XMやIronFXなどが取得している金融ライセンスです。
特に、XMにおいて以前はCySECの金融ライセンスで日本人が利用できていましたが、CySECが日本居住者の口座登録を停止したことに伴い、あらたにセーシェルFSAの金融ライセンスを取得したことにより、日本人がXMでトレードし続けられるようになっています。
セーシェルは東アフリカ沖のインド洋にある諸島で、あまり知られていない小国ですが、イギリス領のリゾート地で、安心できる国です。
ベリーズIFSC
ベリーズIFSCは、AXIORYやYADIXが取得している金融ライセンスです。
ベリーズIFSCは、設立が比較的新しい海外FX業者で多く登録されており、ライセンス取得が比較的容易です。
ベリーズは中央アメリカ東岸の小国で、スペイン語圏やポルトガル語圏が多い中央アメリカにおいて珍しく英語圏の国でもあります。
また、比較的治安が良いことでも知られています。
ニュージーランドFSP
ニュージーランドFSPReadyは、Gemforexなどが取得している金融ライセンスです。
TitanFXも以前はニュージーランドFSPRを取得していましたが、現在ではバヌアツVFSCとなっています。
Gemforexは、日本語サポートが最も手厚い海外FX業者の一つで、特に自動売買に関しては最大手のため、そこが取得している金融ライセンスということからも、信頼性が高いです。
ニュージーランドは、金融規制が強まりつつある国で、過去には大量の金融機関の登録削除が行われたこともあり、現在では信頼度がとても高くなっています。
イギリス領ヴァージン諸島BVIFCS
イギリス領ヴァージン諸島BVIFCSは、iFOREXやIFSC Marketsが取得している金融ライセンスです。
中米東部のカリブ海に浮かぶ島国であるイギリス領ヴァージン諸島は、海外投資に適した租税回避地です。
金融ライセンスの取得条件はあまり厳しくなく、信頼性が高いかどうかわかりませんが、iFOREXではあまりトラブルがなく日本人が利用できているため、気にすることはないでしょう。
信託保全を導入している海外FX業者は?
海外FX業者は、経営悪化などの事情で倒産する可能性があります。
そうなった場合でも、FX業者の口座に預けた資産が保護されるしくみとして、分別管理や共同口座があれば資金が流用されにくくなりますが、信託保全が導入されていると、より安全です。
信託保全とは、FX業者の口座に入金したお金が信託会社に預けられるしくみで、FX業者が倒産しても信託管理会社もしくは弁護士を通じて資金が返還されます。
日本の金融庁は、FX業者に信託保全の導入を義務づけていますが、海外の金融ライセンスでは信託保全の導入が必ずしも義務づけられていないため、注意しましょう。
- XM
- LandFX
- AXIORY
- Tradeview
XMは、厳密に言うと信託保全ではなく分別管理になりますが、信頼の置ける英国バークレイズ銀行に資金が預けられる上、AIG保険に加入しているため、最大100万米ドルまでの資金が保全されます。
LandFXは、イギリスのFCAの金融ライセンスを取得しており、金融保証サービス機構により最大5万ポンドまでの資金が保全されます。
AXIORYの信託保全はユニオン銀行により行われ、資金の全額が保全されます。
Tradeviewは、スペインのサンタンデール銀行に資金が分別管理され、それに加えて最大35,000米ドルの信託保全があります。
これらの信託保全は、金融ライセンス国の方針転換や、海外FX業者の業績、日本の金融庁からの要請などにより、行われなくなる可能性も否定できません。
まとめ
海外FXにおけるライセンスの重要性、信頼性の高い金融ライセンス国、海外FX業者の金融ライセンスの種類、信託保全を導入している海外FX業者について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 海外FX業者は日本の金融庁のライセンスはない反面、海外の金融ライセンスを取得している
- 金融ライセンスは、国により取得条件が異なり、厳しいほど信頼性が高い
- 信託保全を導入している主な海外FX業者はXM・LandFX・AXIORY・Tradeviewなど
海外FX業者を選ぶ際、信頼性の高い金融ライセンスを取得し、信託保全を導入している業者を選びましょう。
イギリスやキプロスなど、取得条件の厳しい金融ライセンス国のライセンスを取得している海外FX業者が安心できますが、日本居住者が利用できる金融ライセンスを取得していないと、口座を開設できません。
日本人が利用できる金融ライセンスを取得し、信託保全が導入されている主な海外FX業者は、XM・LandFX・AXIORY・Tradeviewなどです。