海外FXで多く使われる取引プラットフォームのMT4とその後継機にあたるMT5は、特にプロのトレーダーに人気が高く、世界中で愛用されています。
ところが、MT4もしくはMT5を利用することができる国内FX業者は数が限られています。
この記事では、MT4/MT5を使うことができる国内FX業者と、それぞれのスプレッドの比較を説明します。
MT4/MT5が使える国内FX業者
MT4/MT5はロシアのMetaQuotes社が開発した、高性能な取引プラットフォームです。
MT4は世界中で100社以上が導入しており、独自のテクニカル指標と自動売買が可能なEAなどにより、世界中の中上級レベルのトレーダーに好んで使われています。
カスタマイズが自在にでき、トレーダーが自分に使いやすくすることができる上、他のFX業者に口座を移行しても同じ取引プラットフォームでトレードできるのが特徴です。
MT5はMT4の欠点を改善し、取引がスピーディーに、画面も見やすくなり操作性もシンプルになりましたが、指標のカスタマイズやEAの種類がMT4より乏しく、MT5に対応しているFX業者はまだ少ないです。
国内FX業者 | MT4 | MT5 |
---|---|---|
OANDA JAPAN | 〇 | 〇 |
AVATRADE | 〇 | 〇 |
楽天証券 | 〇 | × |
FXTF | 〇 | × |
外為ファイネスト | 〇 | × |
FOREX.com | 〇 | × |
EZインベスト証券 | 〇 | × |
国内大手のFX業者であるDMMFX・外為ドットコム・GMOクリック証券・ヒロセ通商などはMT4/MT5に対応せず、独自の取引プラットフォームなどを開発しています。
YJFX!では以前はMT4を使うことが可能でしたが、2015年にサービス提供を停止しています。
また、JFXのようにMT4をチャートの閲覧で利用できても、発注ができない業者もあります。
MT4/MT5に対応している国内FX業者でも、条件に差があるため注意が必要です。
例えば、サクソバンクではMT4を利用する際に、入金額が100万円に固定されているため入金のハードルが高く、あまりおすすめできません。
OANDA JAPANは取引通貨ペアが多く、約70通貨ペアあります。
MT4/MT5の両方に対応する、数少ない国内FX業者です。
取引方式は透明性の高いNDD方式で、FX関連データをトレーダーに公開する「OANDA FXラボ」もあるため、トレードに有利な情報を得ることができ、おすすめです。
楽天証券はMT4を使うことができる唯一のネット証券会社です。
楽天銀行とのマネーブリッジやポイントを利用したトレードが可能で、トルコリラ円やメキシコペソ円などの高スワップポイントを狙うことができる通貨ペアを扱っているのが特徴です。
FXTFはスプレッド等の条件が非常に良く、特にEAを駆使した自動売買に便利です。
外為ファイネストは透明性の高いNDD方式を採用しており、指値制限やEA利用の制限がありません。
公式Webサイトにも「スキャルピングOK」と書かれているとおり、短期売買で利益を積み重ねたいかたにおすすめです。
FOREX.comは、世界180か国で利用される実績をもつ、ニューヨーク証券取引所に上場しているFX業者です。
ゲイン・キャピタルという社名で日本の金融庁に登録されており、84種類もの通貨ペアでトレードできます。
EZインベスト証券は、国内のMT4提供業者で唯一、FXだけでなく証券CFDのトレードもできるのが特徴です。
日経225先物やNYダウ先物などを、FXと合わせてトレードしたいかたにおすすめです。
AVATRADEは、MT4/MT5の両方に対応した、数少ない国内FX業者の一つです。
最初から実装されているオートチャーテイストにより高度なチャート分析が簡単に利用でき、自分好みのトレード方式だけでなく他のトレーダーのトレード方法をコピーしEAでトレードするなど、様々な活用方法があります。
MT4/MT5が使える国内FX業者の主なスプレッド比較
MT4に対応した国内FX業者は、半数が固定スプレッド制、残りの半数が変動スプレッド制です。
固定スプレッド制なのはOANDA JAPAN・FXTF・楽天証券で、変動スプレッド制なのは外為ファイネスト・FOREX.com・EZインベスト証券・AVATRADEです。
OANDA JAPANのスプレッドは主要通貨ペアを中心に、非常に狭いのが特徴です。
OANDA JAPANの口座開設は、まずNYサーバーのプライマリー口座のうち、ベーシックコースもしくはプロコースを開設する必要があります。
その後、東京サーバーの追加オプション口座を開設することが可能です。
USD/JPYの通貨ペアにおいて、ベーシックコースのスプレッドは0.4、プロコースのスプレッドは0.8、東京サーバーのスプレッドは0.3です。
東京サーバーが最もスプレッドが狭くおすすめですが、取引できる通貨ペアが28種類のみに限定されます。
また、最大取引数量が50万通貨もしくは100万通貨までと、プロコースの300万通貨と比較すると少なくなります。
楽天証券のスプレッドは、USD/JPYの通貨ペアにおいて0.5です。
また、MT4を使わない楽天FXはスプレッドがUSD/JPYの通貨ペアにおいて0.2と低く、これらは併用することが可能です。
FXTFは国内でも最も狭い水準のスプレッドを実現しており、USD/JPYの通貨ペアに0.1、その他の通貨ペアでも他社と比較して狭い傾向にあります。
外為ファイネストはUSD/JPYの通貨ペアのスプレッドが0.4~0.7と変動します。
特に狭いのが、EUR/USDの通貨ペアのスプレッドで、0.3~0.5と他社と比べて遜色ない高水準です。
FOREX.comは、USD/JPYの通貨ペアのスプレッドが0.8~0.9です。
通貨ペアが84種類あり、スプレッド以外の取引コストがないためお得にトレードできます。
EZインベスト証券は、スプレッドが変動制でやや広めの評価です。
MT4でFXとCFDの両方をトレードしたいかたには適しています。
AVATRADEは、USD/JPYの通貨ペアのスプレッドが0.4と、高水準をほこります。
MT4だけでなくMT5にも対応しているため、より取引スピードが速く対応時間足が多いなど進化しているMT5で狭いスプレッドでのトレードを実現したいかたにおすすめです。
まとめ
MT4/MT5を使うことができる国内FX業者と、それぞれのスプレッドの比較について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- MT4/MT5を使うことができる国内FX業者は数があまり多くない
- MT4/MT5を使うことができる国内FX業者の中にも、トレード条件の差に開きがある
- スプレッドが狭い国内FX業者がおすすめ
高性能な取引プラットフォームであるMT4/MT5は、世界中で100社以上で導入されており、国内FX業者でも一部で利用できます。
MT4/MT5の両方を使うことができる国内FX業者は、OANDA JAPAN・AVATRADEです。
MT4のみを使うことができるおすすめの国内FX業者は、楽天証券・FXTF・外為ファイネスト・FOREX.com・EZインベスト証券です。
業者ごとに、取引スピードやスプレッド差などに違いがあるため、自分に適した業者を選びましょう。