アメリカが利上げをしているというニュースが、2022年に入って多く聞かれます。
利上げを判断するのはFOMCという、FRBが定期的に開催する会合です。
FOMCの決定は、アメリカだけでなく世界全体の経済に影響を与えるため、注目しておく必要があります。
この記事では、2023年のFOMC開催時期(スケジュール)と注目ポイントについて紹介します。
2023年のFOMC開催時期(スケジュール)と注目ポイント
FOMCは「Federal Reserve Open Market Committee」の頭文字を取った略語で、日本語では「米連邦公開市場委員会」と訳します。
FOMCの役割は、アメリカの金融政策を決定する最高意思決定機関で、7名の理事から構成されるFRBによりFOMCは実施されます。
FOMCの大きな役割の一つが政策金利の目標設定で、金融緩和をしたい時には利下げを、逆に金融を引き締めたい時には利上げを行います。
2022年はインフレの懸念が強まっていたため、極端なインフレを抑える目的でFOMCでは利上げが行われてきました。
FOMCは、日本の株価にも影響を及ぼします。
FOMCにより政策金利の利上げが決定されると、企業の設備投資が控えられるなどして景気が停滞し、その結果として日本の輸出産業がダメージを受けるためです。
FOMCは年8回程度実施され、2023年にも8回の実施が予定されています。
FRBが発表している2023年のFOMCの開催日程は、2023年2月1日・2023年3月22日・2023年5月3日・2023年6月14日・2023年7月26日・2023年9月20日・2023年11月1日・2023年12月13日です。
これらのうち、特に注目度が高いのが、3月22日・6月14日・9月20日・12月13日の発表です。
なぜなら、これら4回の会合において、FRBが経済予測の概要を発表するためです。
FOMCの議事録は、会合開催から3週間後にFRBが議事録を公表することとなっています。
2023年のFOMCで注目されるポイントは、利上げがどこまで続くのか、利上げの一時停止がどのタイミングで行われるかです。
2022年のFOMCでは、インフレ抑制のために政策金利の利上げが行われてきたため、インフレ率が低い水準で抑えられる傾向が続いた場合、利上げの一時停止が行われる可能性が高いです。
2022年12月に行われる年内最後のFOMCでは利上げが予想されており、2023年もしばらくは小幅な利上げがあると考えられます。
その後、2023年の政策金利は4%~5%に落ち着き、経済の抑制が継続されそうです。
ただし、すでにIT系の大手企業などで業績悪化が顕著なため、それらの企業の動向次第で2023年の早いタイミングに政策金利の利下げが行われ、景気回復を目指す可能性もあります。
まとめ
2023年のFOMC開催時期(スケジュール)と注目ポイントについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- FOMCの主な役割は政策金利の決定
- 2023年のFOMCは年8回開催される予定
- 2023年のFOMCの注目ポイントは利上げの一時停止がどのタイミングで行われるか
2023年のFOMCは、2022年に継続して政策金利の利上げが行われた流れがどこまで継続するのか、それともインフレ率がおちついたとして利上げの一時停止が行われるかが注目されます。
FOMCはアメリカだけでなく、日本を含む世界中の経済に影響を与え、日本の景気にも大きく関わるため、注目しておきましょう。